2013年3月23日(土)
2012年12月15日(土) 、ベルサール神田で開催したCSS Nite LP25(Shift 6)のフォローアップとして、 長谷川 恭久さんの『基調講演:未来をプロトタイプしよう』のスライドなどを公開します。
基調講演を担当した、長谷川です。長丁場お疲れさまでした。長くもあり短く感じた濃い時間を、多くの方と共有できて嬉しく思っています。
大変短い時間だったこともあり、紹介しきれていない部分が多々ありましたので、以下の記事や資料を参考にしてください。 * スライドで紹介した Web サイト・サービスのリンク集 * カンプは過去のものと捉えて、未来の Web デザインを考えようと提案した講演。スライドがみれます。 * 今年はプロトタイプのワークショップを何度か開催しました。そのときの模様をひとつ。 今回、プロトタイプのツールや作り方を解説しなかった理由は、プロトタイプそのものに固定概念をもってほしくないというメッセージが込められています。私自身、誰とどのようにコミュニケーションをするかによって、ツールを変えています。紙で行うタイプのものから、Photoshop で出来るものまで様々。10 前後のプロトタイプツールを時と場合に応じて使い分けています。数多くのツールが存在しますし、肌に合うツールをきっと見つけることができるはずです。
なぜ使い、どれを使うのかを探し求めるプロセスが、スキルとして自身に浸透するはずです。基調講演で「What」ではなく「Why」と話したこととも繋がります。
何処から始めて良いのか分からないのであれば、紙で書いたものを動かしてみてください。Fireworks から抜けられないのであれば、まずはホットスポット機能を活用してインタラクションを見せるように工夫してみてください。「こうしなければプロトタイプではないかも」と考えるのではなく、「今のような静的なカンプでは伝わらないコトは何で、どうすれば伝わるのか」を考えてみてください。視覚以外の多くのことがうまく伝わっていないというキヅキにもなるはずです。
今までずっと続けてきた Web サイト制作プロセスの再定義は、言う以上に難しいです。しかし、再定義が余儀なくされるほど、社会が変わってきているのも事実です。また、今話題になっている様々な Web 技術やテクニックも、従来のカンプ(静的な絵)から始めるデザインプロセスでは有効に活用できないこともあります。例えば Less/Sass のようなプリプロセッサーも完成したカンプを早くマークアップするための効率化テクニックではありません。今のワークフローやプロセスに合うかどうかではなく、どう変えていくことで、これからの技術やテクニックを最大限に活用できるかを考えなければいけません。
そのためのキーワードとして「プロトタイプ」は重要な意味をもつと考えています。来年以降もこのトピックには深く関わっていきますので、お楽しみに。一緒に勉強していきましょう!
2012年、ありがとうございました。来年度もよろしくお願いします。
2019年、CSS Niteでは49回の関連イベントを通して123セッションが行われました。その中からベスト・セッション+αを選びました。