CSS Nite LP31: Webデザイン行く年来る年(Shift7)フォローアップ(5)たにぐち まことさん(エイチツーオー・スペース)、矢野 りんさん、松田 直樹さん(まぼろし)

2013年12月14日、ベルサール神田 イベントホール(2F)で開催したCSS Nite LP, Disk 31: Webデザイン行く年来る年(Shift7)のフォローアップとして、たにぐち まことさん(エイチツーオー・スペース)、矢野 りんさん、松田 直樹さん(まぼろし)の『スマートデバイス 2013 → 2014 』セッションのスライドなどをシェアします。

ご参加の皆さん、2013年もおつかれさまでした。スマートフォンセッションからは、スマートデバイスと今とこれからについて、調査結果や予測などを交えながら紹介をしていきました。

矢野りん

矢野のミニセッションの補足をします。

スマートフォンのようにスキマ時間に活用されるコンテンツむけのUIデザインは「多くのユーザーを満足させる限りなく完全に近いデザイン」を目指すことは間違いです。
まずはターゲットユーザーのし好をヒントに短期間でつくった「モック」を公開して、ユーザーの反応をヒアリングし、仮説を立ててどんどん改変しながらまたユーザーの反応を調査するという「イテレーションサイクル」をいかにスムーズにまわし続けるか。が、勝負です。あのセッションもそういうプロセスを前提にして初めて価値がでる話です。
とはいえ、受託のプロジェクトではイテレーションより手離れが重要なのは間違いありません。手離れと改良の両立は、改良しやすいコンテンツを納品することで可能です。
改良しやすさに目をむけると、CSSに対するSassやJSに対するAngularJSのような他人が書いたソースに悩まされないフレームワークを知っておく重要性もわかってきます(コードのセッションで触れられていましたね)。デザインのみならず、Shift7で網羅されていたさまざまな技術トレンドは、じつは1つの大きな流れを支えていることがわかります。
育てる余地のある設計。レスポンシブのような実装作法にこだわらず、この設計思想とどう向き合うかが2014年で最も重要になることは間違いありません。

松田直樹

スマホ目線でのRWDの今年、これからの進化について、フロント実装面からお話をいたしました。ただ「技術をもっと磨こう」ということではありません。

スマホを始めとした様々なデバイスに対して、皆さんが思い描かれるベストなWebサイトを表現する手法がどんどん増えているということなんですね。設計がデバイスのスペックに足を引っ張られることがなくなり、より設計の重要性が増す、という未来です。この点お伝えできていればうれしい限りです。皆様ありがとうございました。

アンケートでいただいたご質問への回答

RWDはサイトが重くなるってよく聞くけど、実際の所パフォーマンスはどうなんでしょうね?
RWDだからといってサイトのパフォーマンスがほぼ落ちることはありません。もし重くなるようでしたら、スマホ専用サイトを作ったとしても同じ結果が待っています。初期の設計次第でしょう。具体的には、画像は適切なサイズで使用する、読み込むファイル数を抑えてHTTPリクエストを減らす、過度なJSによる演出を省く、などで大幅に改善できることでしょう。(松田)

たにぐちまこと

2014年以降は、スマホ・タブレットはもちろんですが、ウェラブルデバイスなどの新しいデバイスもますます登場してくると思います。その時、私たちはどんなWebを提供することができるのか。一緒に考えていきましょう!

 

CSS Nite Shift7[5]スマートデバイス 2013 → 2014/たにぐち まこと from CSS Nite on Vimeo.

2019年、CSS Niteでは49回の関連イベントを通して123セッションが行われました。その中からベスト・セッション+αを選びました。

2010年から2019年のベスト・セッション