2020年1月 2日(木)
2019年2月26日にデジタルハリウッド STUDIO福岡で開催したCSS Nite in Fukuoka, vol.13のフォローアップとして、高木 剛志さん(ひとつぶの空)の『むずかしい!と言われないためのお客様とのコミュニケーション術』セッションのスライドなどを公開します。
先日は月末のお忙しい中お越しいただき、誠にありがとうございました。お客様とのコミュニケーションについてお話させていただいたひとつぶの空の高木です。
いただきましたアンケートもすべて拝読いたしました。あまり技術寄りの話ではなかったのでどうかと思っていましたが、アンケートの感想で「気づきがあった」や「業務でお客様とのやり取りの時に参考にしたい」などいただき、何らか日々の業務のお役に立てれば幸いです。
7つのポイントということでお話させていただきましたが、僕自身もお客様とのコミュニケーションについては試行錯誤の状態です。お客様とのやり取りを意識して「こんな感じにしたらうまくいった」など皆さんと共有して、発注者と制作者のスムーズな関係が作れると良いなと思っています。
以下、いただきましたご質問や貴重なご感想についてコメントさせていただきます。
どんなサイトが作りたいか、ご自身でもはっきりしないお客様に、どのようにアプローチして要望を聞き出しているのか?
作るサイトの種類にもよりますが、最初の段階ではまずはお客様が思っていることをすべて話していただけるよう努めます。例えばリニューアルの場合、多くのお客様が現状のサイトに何らか不満を持っています。見た目のことかもしれないし、サイト運用体制のことかもしれません。それらの不満を、順番とかはバラバラでも良いのでとにかくすべて出していただきます。話を聞きながら項目ごとに付箋に書いておき、目に見える形で徐々に要望をまとめていきます。ただ、ここで注意しないといけないのは、7つのポイントでも上げたように「制作者が勘違いしているかも」という気持ちは常に持って、お客様の発言をそのまま鵜呑みにしないことです。その要望は何が気になっているから出されているものか、いくつか出されている要望を論理的に考えて、こういう要望があるのであればこの要望は矛盾しているというように、制作者側でチェックする姿勢が大事です。
またお客様の方は「こんなことは関係ないかな?」と、実は重要なことを言い控える場合もあります。なるべくそうならないよう、気楽に話せる環境づくり(お客様の会社など慣れてる場所でヒアリングする、お菓子や飲み物など用意する)を心がけると効果的です。
いかに相手に理解してもらうか考える重要さがわかってよかった。
制作者は、得てして制作物のクオリティのことばかりに気持ちがいってしまいがちですが、その良さをお客様にわかっていただかないとせっかくの良い制作物も意味がありません。「良い物は見ればわかる」という考えもありますが、ウェブサイトの役割も多様になってきてデザインカンプを見るだけでは伝わらないところも多いです。なかなかうまく伝えるのは難しいことですが、結局僕らがやっているのはコミュニケーションデザインなので伝えるスキルは制作物のデザイン手法にもつながってくるものだと思います。
「いとしま応援プラザ」に興味が引かれました。
糸島の観光バスがまず行くというほどメジャーなスポットになってますのでぜひ行ってみてください。
いとしま応援プラザ
多くの作家さんの作品が一同に見れますので、好きな方はいくら時間があっても足りないという感じです。
また糸島の工房は場所によってはわかりにくかったり不定期で休みになったりするので、そういう情報も教えてくれます。はじめて工房巡りする方はまずいとしま応援プラザに行って情報仕入れてまわるのがオススメです。
ちなみに僕の行った情報発信講座でInstagramのハッシュタグで「#糸島クラフト工房」というのをつけて投稿しましょうというのをやりました。色々な工房の投稿が見れますので、ぜひ見てみてください。
7つのポイントはもう少し絞り込んでも良かったかも。
僕の時間配分が良くなく、後半のポイント説明が駆け足でお聞き苦しかったかと思います。今回7つにまとめましたが、それぞれの項目ごとで掘り下げられる内容だと思っています。また何か機会があればどれか項目をしぼって取り上げてみたいと思っています。
抽象的すぎて実体験と照らし合わせてのイメージがわかなかったが言っていることはだいたい理解できた。具体例などあげてもらったら良かったかも。
アンケートでは「まさに先日ブラウザが通じない体験をしました」などのご感想とともにこのようなご感想もいただきました。ポイントの書き方として、エッセンスのみ書いたので、確かに今まで経験があるかどうかにより受け取り方が違ってくるなと思いました。具体例があれば近い体験にできると思うので、今後の参考にさせていただきます。貴重なご感想、ありがとうございました。
伝えたいことを伝えるのが苦手なので役に立てたい。
実は僕自身もあまり得意な方ではないのですが、それゆえにどうやったらうまく伝わるかを考えてお客様と接していたので手法をまとめられたというのはあるかもしれません。うまく伝わらなかった時は、なぜ伝わらなかったのかを考えて次の機会に使ってみるというのが良いと思います。
カタカナ語を先方に理解していただくために利用しているツールやサイトはありますか?
特にツールやサイトとして特定のものを使っていないのですが、NHKのスマホ講座の教本やご年配の方向けの解説本などは時々見るようにしています。
やはりパソコンに慣れていない方と話をするのが一番役に立ちます。幸い(?)妻がアナログ派なので良いトレーニングになってます。親との会話も良いですね。
セッションの時に鷹野さんが話されてたカタカナ語の変換語録みたいなものはまとめても良いかもしれないなと思っています。
私はデスクトップの散らかり具合やアイコンから何を使っているか探ります。
なるほど、お客様を知る方法としてはひとつのやり方ですね。確かにデスクトップは使ってい方の性格が出るかもしれません。あるお客様はデスクトップに保存していくのが当たり前と思っていた方もいらっしゃいました。聞くと、スマホと同じ感覚で思っていたとのことで、そういう感覚もあるんだなと納得しました。
2019年、CSS Niteでは49回の関連イベントを通して123セッションが行われました。その中からベスト・セッション+αを選びました。