CSS Nite LP66 「デザイントレンド特別版」フォローアップ(3)Webデザイントレンド [自治体編]

2020年1月18日にAbemaTowers 10階セミナールームで開催したCSS Nite LP66 「デザイントレンド特別版」のフォローアップとして、原 一浩さん(カンソクインダストリーズ)、坂本 邦夫さん(フォルトゥナ)、清家 順さん(ユニバーサルワークス)の『Webデザイントレンド [自治体編]』セッションのスライドなどを公開します。

動画

フォローアップ

清家さんから

Webデザイントレンド[自治体編]を担当しましたユニバーサルワークスの清家です。私自身は、約4年ぶりのCSS nite出演となりましたが、ご満足いただけましたでしょうか。

今回は、リニューアルされたサイトを対象としたランキングに加え、「清家の目」では「シティプロモーションという名の憧憬」をテーマにお話しました。ランキングと清家の目、どちらも自治体の思いや特徴が表現されているかどうかを重視し、それぞれの自治体が持つ魅力、自治体サイトが持つ楽しさをお伝えしようと目論みました。

清家の目では、シティプロモーションサイト、特に移住・定住をテーマにしたコンテンツのコピーやメッセージに注目し、その取組を比較しました。「都会」と「田舎」というあいまいな尺度の中で、両方の要素をバランスよく併せ持つことができている自治体、都市機能の充実を謳う自治体、豊かな自然と穏やかな暮らしを訴求する自治体など、様々です。そのまちならではの魅力をWebサイトで表現すべく工夫(苦悩?)している様子を感じ取っていただけたら幸いです。

今回のセッションでは、十分なコメントはできませんでしたが、自治体サイトは、Webアクセシビリティ確保の観点からも優れた事例や興味深い取組やたくさんあります。当社ユニバーサルワークスが毎年実施している「自治体サイトWebアクセシビリティ調査」で、その一端を垣間見ることができると思いますのでぜひご一読ください。

  • 自治体サイトWebアクセシビリティ調査 2019 - 有限会社ユニバーサルワークス「404エラーページにも光を」 https://www.u-works.co.jp/jichitai/

最後に。
アンケートへの回答ありがとうございました。参加いただいた方の地元や周辺自治体が取り上げられたケースがあったようで、ご自身が持つイメージとWebサイトで表現されているイメージの差に言及いただくなど、とても参考になりました。住民が認知している強みと、外から見たイメージにギャップがある場合、それを解消するのか、より強調するのかでコンテンツやデザインが変わってくるはずです。そんなことにも注意を払いながら自治体サイトウォッチを続けたいと思います。

有限会社ユニバーサルワークス 清家 順
https://www.u-works.co.jp/

坂本さんから

Webデザイントレンド[特別版]・ Webデザイントレンド[自治体編]を担当したフォルトゥナの坂本です。足下の悪い中、ご参加いただきありがとうございました。年末のShiftは2年間お休みさせていただいており、久々に東京でお話させていただきましたが、ご満足いただけたならうれしく思います。坂本からはサイトで取り入れられていたツールについて少し補足したいと思います。

以前はアクセシビリティ・お問い合わせなどは自前で実装していたことが多かったのですが、最近は外部のツールを上手く取り入れて、組み合わせるようになってきています。その代表的なものがチャットボット・アクセシビリティツールです。

チャットボット

まずチャットボットですが、国内外様々なサービスがあります。数年前は海外のサービスを日本語で使うという選択肢も多かったのですが、国産のサービスも増えました。かなりの種類があるため、どれを選ぶかというのは製作者(提案者)の腕の見せ所と言えるかもしれません。

自治体や大学サイトなどでは質問と回答がある程度想定できることから、機械学習で回答の精度を上げていけるはずで、そのノウハウは予算規模の大きなサイトだけでなく、小規模のものにも活かされていくはずです。

このような話になると、大きなサイトでしか使えないのではないかとなりがちですが、多くの人がチャットボットに使い慣れてくると、もっと小さなサイトでのチャットボットも使われるようになるはずですので、コンタクトの1つの方法として、チャットを上手く使うことを考えてもよいタイミングなのではないかと思います。

アクセシビリティツール

アクセシビリティツールについても、海外を中心に普及してきています。海外では訴訟になるケースも多いため、自前で実装する必要のない部分をツールに任せるというのは妥当な選択肢と言えるでしょう。

今回の調査で見たツールとしては、USERWAYとUser1stの2種類でしたが、
USERWAYはウィジェットを貼り付けるだけで動作しますので、非常に試しやすいのではないかと思います。

私のサイト( https://www.color-fortuna.com/ )にも、チャットボットとUSERWAYを取り付けてみましたので、一度お試しください。

年末のShift14にも復活登場することになり、再び原さん・矢野さん・坂本の3人のコンビも復活いたします。このトレンドが年末にはどうなっていくのか、また東京の皆さまとも共有できればうれしく思います。

この度は本当にありがとうございました。

フォルトゥナ 坂本邦夫
https://www.color-fortuna.com/
Twitter : https://twitter.com/Kunio_Sakamoto

2019年、CSS Niteでは49回の関連イベントを通して123セッションが行われました。その中からベスト・セッション+αを選びました。

2010年から2019年のベスト・セッション