CSS Nite Shift8 フォローアップ(5)『スマートデバイス 2014→2015』セッション

2014年12月13日(土)ベルサール神田 イベントホールで開催したCSS Nite LP38 「Webデザイン行く年来る年(Shift8)」のフォローアップとして、たにぐち まことさん(エイチツーオー・スペース)、矢野 りんさん、松田 直樹さん(まぼろし )の『スマートデバイス 2014→2015』セッションのスライドなどをシェアします。

メッセージ

フォローアップメッセージは、セミナー終了直後のものです。

矢野さん

先日はお疲れ様でした!
モバイルコンテンツデザインの最適化が待ったなしである。という雰囲気、伝わったことと思います。松田さんのパートで触れ たようにスマホの利用は向上しています。しかしながら利用目的の内訳は(買い物)(ゲーム)(SNS)の3強に締められており、我々が制作課題とするいわ ゆるリファレンス系のWebコンテンツはスマホのメインユースケースではありません。利用者のニーズにささる内容になっていて表示も早いといった基本条件 をクリアしないコンテンツは、存在意義が薄れるでしょう。
とはいえ我々にとって、コンテンツをスマホ対応させるという仕事は大きなビジネスチャン スです。これを逃す手はありません。まずはユーザーのニーズを調査して受注を得るための「防御力」を手にしましょう。ニーズ調査はその昔、代理店にのみ許 された高度な行為でしたが、いまでは「何色を使ったら良いのか」というレベルまで、個人が調べられるようになりました

ここで↓
Google consumer surveys
http://www.google.com/insights/consumersurveys/home
※日本向けももうすぐ登場するらしい

次に攻撃力として「自分自身の価値観」を磨きましょう。価値観の参考は「デザイントレンド」で触れた数多くのWebサイトが役に立つはずです!(←自画自賛!)
一人でも多くのかたがWebデザイナーのヒーローとして立ち上がる2015年になりますように。

松田さん

ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!
大学サイトを中心に近年におけるスマホ事情全般をご紹介いたしました。アンケートを拝見しても、「PageSpeed」に興味をもったという反応を多くいただきました。ネット環境が不安定なモバイルデバイスだからこそ気をつけたいポイントですね。
特に、矢野さんの「ページスピードこそデザインの真骨頂」というさりげない一言にはハッとさせられた方も多かったのではないでしょうか。

スマホにかぎらずWeb制作という業界が成熟期に差し掛かっている中、Webのデザインと言う範疇も変化が見られます。単に表層上の見た目を作り込むだけが「デザイン」ではなく、サービスデザインの一環として捉えるようになってきています。

2011年に公開されたUX白書では、サービスを利用するにあたっての内在的プロセスを4つの段階に分けられていますが、いわゆるUIデザインが担えるのは「利用中の一時的UX」という一部分です。
しかし、表層上のデザインもUXD全体の一端を確実に担っているのです。
Webサイトが「見られる前」「見られた後」のことも視野に入れてのデザインの大切さ、「PageSpeed」の話題を経て伝わったのではないかと思います。

ありがとうございました!

参考)UX白書
https://sites.google.com/site/hcdvalue/docs

参考)Google モバイル サイト設計の指針(PDF)
http://services.google.com/fh/files/blogs/principles-of-mobile-site-design-ja.pdf


以下、アンケートでいただいた質問への回答です。

Q. タブレットは、スマホ用・PC用のどちらに振り分けられているのが多いのでしょうか?
A. サイトの特性にもよるので一概には言えませんが、制作上の指針のひとつとしてはGoogle公式の以下の記事が参考になるでしょう。
「タブレット端末ユーザーにはフルサイズのウェブを表示しましょう」Googleウェブマスター向け公式ブログ
http://googlewebmastercentral-ja.blogspot.jp/2012/11/giving-tablet-users-full-sized-web.html

たにぐちさん

今年のスマホセッションは、「大学サイトの2014年」をメインに構成しました。

「なぜ、大学サイトを取り上げたのですか?」というアンケートでのご質問がありましたのでお答えいたします。

スマートフォンは、徐々に高齢者にも普及してきているものの、20代での普及率が 70%超、10代での普及率も 50%を超えており(インプレス調べ)、若者向けの Webサイトでは早くからメインの閲覧環境となっていました。

そんな中で、これらの年代をメインターゲットにしている大学サイトがどのように情報提供をしているのか、また海外の大学との姿勢はどのように違うのかを調査・分析してみようというのが、今回の企画でした。

特に、海外の大学から学べる「デザインとはなにか」「情報提供とはなにか」という部分には、私自身も考えさせられる部分がありました。皆さんも、大学関連のサイトに限らず、今後制作する Webサイトで参考になる部分があれば幸いです。

動画

2019年、CSS Niteでは49回の関連イベントを通して123セッションが行われました。その中からベスト・セッション+αを選びました。

2010年から2019年のベスト・セッション