CSS Nite LP42「戦略志向のECサイト」フォローアップ(6)住 太陽さん(ボーディ)

2015年10月3日(土)、ソラシティホールで開催したCSS Nite LP42「戦略志向のECサイト」のフォローアップとして、住 太陽さん(ボーディ)による「手間と時間をとことん節約 効率よく結果を出すSEO」セッションのフォローアップを共有します。

メッセージ

セッション7、SEOを担当した住です。フォローアップでは、セミナーの終盤で触れた購買行動モデルについて補足の解説をします。

僕が紹介したモデルは、文言こそ僕のオリジナルですが、元になったアイデアは「パーチェスファネル」と呼ばれる考え方のうち、購買後までファネルが続くものを参考にしています。

■そのうち客

フサフサで悩む必要がないか、または、進行しつつあるヤバい現実に気づいていない段階(施策上は後者が重要)。現実を見せ、将来への危機感を持たせるような刺激を与えることが有効。

■おなやみ客

ヤバさを自覚していろいろ調べる段階。知識や解決策を求めて調べまくる。頭髪そのものや、育毛剤、植毛、かつら、AGA治療生活改善、民間療法などの知識をつける。正確かつ中立的な情報提供をすれば、接触機会と認知(ひいては信頼)が得られる。

■いますぐ客

解決策を決定して、具体的な製品・サービスや調達先について調査する段階。どこでどんなカツラを買うか検討している。最も動機が強いため、接触と転換の両方の確実性を高める施策が有効。この10年以上、リスティング広告(+LP)よりも優れた施策は出現していない。

■いちげん客

一度だけ製品やサービスを購入した段階。満足すればリピートするし、不満足なら他の解決策へと移行する。満足度を高めるためにできることは何でもするべき。多くの商売では、この「いちげん客」から次の「おとくい客」への転換が最も重要な課題。

■おとくい客

完全に満足し、自分ではリピートし、他人にもお勧めする状態。ステージ制のポイントサービスや長期利用者への特典のような、満足度を維持してもらう施策と同時に、「お友達紹介キャンペーン」のような他人にお勧めするきっかけを提供する施策が有効。

以上のモデルは、僕の中心的な顧客層である地方の中小企業経営者にとってわかりやすいことを優先しているので、字面的にあまり格好よくありません。東京だったら、もっとルー大柴っぽい字面のほうが受けるような気もしますので、適当に置き換えていただいて構いません。

サイトを設計する際であれば、ペルソナやカスタマージャーニーマップといったモデルの使い勝手はよいものです。一方で、マーケティング施策や販売施策を考えるときには、やはり購買行動モデル、とりわけパーチェスファネルの使い勝手が優れています。皆さんの日常業務にうまく活かしていただけたらと思います。

動画

2019年、CSS Niteでは49回の関連イベントを通して123セッションが行われました。その中からベスト・セッション+αを選びました。

2010年から2019年のベスト・セッション