2016年10月 5日(水)
2016年6月18日(土)ベルサール九段 イベントホール、7月16日(土)TKPガーデンシティPREMIUM神保町で開催したCSS Nite LP46「ビジュアル・ドリブンのデザイン」のフォローアップとして、筒井 美希さん(コンセント)、関口 裕さん(コンセント)の『エディトリアルとウェブ、コンテンツファーストでつながるビジュアルドリブン』のスライドなどを公開します。
「エディトリアルの因数分解」という興味深いキーワードを鷹野さんからいただいたことをきっかけに、今回のセッションが生まれました。
エディトリアルデザインからキャリアをスタートした私たちですが、ウェブ制作を通じて得た実体験を、改めて棚おろし&ディスカッションする機会は少なく、今回のセッションを通じて初めて言語化されたことも多々ありました。
デザインをする上で絶対的に正しい手法など存在しないし、一度は正しい/良いとされた手法であっても、速度の差はあれ、絶えず変化していきます。
そんな中にあって「エディトリアルなアプローチ」は、必ずしも紙メディアでしか実践できないことではなく、何にでも応用ができる「考え方」そのものだと思います。興味がある方は、ぜひ実践の機会を探してみてください。きっと「数ある情報の中で、なにがいちばん大切なのか、常に本質を探し求めようとするクセ」みたいなものを、身につけることができるでしょう。
コンテンツに向き合ってデザインすることは本当に奥深く、難しく、楽しい作業です。それは手段やアウトプットのカタチが何であっても、決して変わることはありません。わたし自身もまだまだ勉強中ですが、これからも「ビジュアルドリブン」なモノづくりができるよう、模索を続けていこうと思います。
セッションを聞いてくださったみなさまにとって、すこしでも何かのヒントになることをお伝えできていればと願っています。ありがとうございました。
コンセントの関口です。長時間お付き合いいただき、ありがとうございました。
今回のセッションは、先日浜松市で開催したDORP INSPIRATIONでの私たちの講演をお聴きになった主催の鷹野さんから「エディトリアルを因数分解してください、『なるほどデザイン』の事例も混ぜつつ、半々くらいで。」とのオファーを頂戴して実現したものです。いかがだったでしょうか。
ちなみに、私たちの言う“コンテンツ”とは、指定されたHTMLが存在している事実を差しているというよりは、もう一歩踏み込んだ、より噛み砕かれた“表現されている内容”そのものを差すものでした。pタグがあるから段落が存在しているのではなく、実際伝わる内容があってはじめて、コンテンツがそこに存在していると言えるのではないでしょうか。
伝えているかどうかよりも、伝わっているかどうかを考える。そこから、エディトリアル的な思考がはじまると考えています。
いまコンセント社では、生粋のウェブデザイナーはもちろん、たくさんのエディトリアルデザイナーがデジタルメディアにも挑戦し、またその逆も起こりつつあります。そしてそれを取り巻くように、サービスデザインのメンバーがデザイン思考を実務に展開しています。
そこで起きていることは、メディアやフレームワークにとらわれず、媒体特性を理解し、コンテンツに奉仕する課題解決のアプローチではないかなと思っています。
デザインの花型であるビジュアル。それは、良くも悪くもデザインの表面、インターフェイスの部分を表しているのではないでしょうか。表面の内側には、必ずその中身に相当するものがあります。
つまり、中身を表したものがビジュアルなのです。ビジュアルドリブンという言葉を見つめなおした今回のセッションですが、我々なりの解釈はみなさんにどう映ったでしょうか。
今後も私と筒井、そしてコンセントの活動にご注目ください。
なお、コンセントでは各職種でキャリア採用を行っています。私たちと一緒に働くことに興味がある方はぜひ、筒井か関口宛にご連絡ください。
2019年、CSS Niteでは49回の関連イベントを通して123セッションが行われました。その中からベスト・セッション+αを選びました。