2018年9月11日(火)
2018年6月30日(土)大崎ブライトコアホールで開催したCSS Nite LP57「All About XD」再演版のフォローアップとして、田中 忍さん(LIFULL)の『あらゆるワークフローを改善!デザインツールを越えたXDの底力』セッションのスライドなどを公開します。
フォローアップメッセージは、イベント開催直後(2018年6月)の時点のものです。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
私からは「汎用性」をテーマに、実例を交えつつXDの利用例をご紹介させていただきました。
XDは、挙動の軽快性、共有機能の利便性、イージーな操作性といった特徴により、さまざまな用途に耐えうるツールに仕上がっています。
今回多くの反響をいただいた履歴を記録/管理するという使い方も、ハッと閃いた訳ではなく「使っているうちに自然とそうなった」という感覚です。XDは利用者の感性に呼応して多彩な可能性を示してくれます。
今回のセッションが、皆様の制作活動の一助となれることを願っています。
おっしゃる通り、今回は「誰が」という点はあえて深く触れずにおりました。XDが持つ、誰にでも様々な場面で活用できる汎用性をお伝えしたかったためです。
XDの利用に関わらず、どんな立場の人がどんな関わり方をするかは、現場ごとに全く違う場合もあります。
皆様のお立場で、用途を見出す上でのご参考にしていただければ幸いです。
プロトタイプの共有画面がわかりやすいので、リンク1本渡して見てもらえれば順応いただける事がほとんどです。
(「気になった点は共有画面のコメント欄に」といった一言は添えたりします)
作業者として仕様書を書いたりするには多少慣れる必要はありますが、XDは直感的な操作性で誰でもすぐに扱える強みもあり、ハードルはそう高くありません。
なお、XD導入におけるハードルをどう超えるか、については、私より栄前田さんのセッションの方がご参考になるかもしれません。
大変恐縮ながら、事例における実際のXDデータの共有は出来ないのですが、代わりにサンプルのXDデータを用意しました。下部のダウンロードリストにございます。
あくまで1つの例ではございますが、よろしければご覧になってください。
最終成果物を最高品質で提供するためには、成功要件を確実に押さえながら進行し続けることが何より重要です。
私が3つ目にご紹介した地方創生の事例がまさにそうですが、ワークフロー上の経過地点で都度生まれるアウトプットに「コレジャナイ感」があった場合、(要件定義で躓いていない前提で)何かしらの要件を満たせていなかったと考えられます。
※地方創生事例でいうと、「期待感を醸成する」という要件があったのに、ターゲット視点でワクワクするものに仕上がりそうにない仕様書が渡されたので、精度が低い、と表現していました。
逆に言えば、構成段階で要件をこぼしているだけなのでコミュニケーションによって解消することが出来ます。その点でXDは、密なコミュニケーションを取りながら画面構成のプレビューを高速で回す事ができるため、優れた適性を発揮します。
こうした経過地点における要件達成の品質を厳しく見ていければ、最終成果物もよりよいものになると考えております。
コーポレートサイトの時は、XDファイルをそのまま渡していました(2017年当時)。エンジニアの手元は当時見ていませんが、IllustratorやPhotoshopからデータ抽出する際と同じ方法で対応していたはずです。
ただし、その後XDに「デザインスペック」という機能が実装されました。これは、デザイン画面の色、要素のサイズ、要素と要素の幅、といった実装に必要なさまざまな情報を、ブラウザ上で簡単に取得できる機能です。リンク1本で共有できます。
これが実に便利なので、現在ではXDファイルそのもの+デザインスペックのリンクを渡す、という対応になりました。
現場レベルでは特に反対はありませんでした。むしろ井戸端会議で「良いツールだ」と感じてくれる人が多かった印象です。
ただセキュリティ・ポリシーの関係で、プロトタイプ共有に関して情報システム部門との折衷が必要でした。
しかし最近ついに、共有リンクにパスワードが掛けられるようになったので、今は特に問題なく利用できています。
います。マークアップエンジニアは、デザインデータをXDで渡される場面で必然的に使いますし、デザイナーの出身ではないディレクターが、ワイヤーフレームの制作でXDを使っているケースもあります。
2019年、CSS Niteでは49回の関連イベントを通して123セッションが行われました。その中からベスト・セッション+αを選びました。