CSS Nite LP64「Coder's High 2019」フォローアップ(9)井水 大輔さん

2019年10月19日に大崎ブライトコアホールで開催したCSS Nite LP64「Coder's High 2019」のフォローアップとして、井水 大輔さん(エスファクトリー)の『 コーダーとしての価値を高めるウェブ解析活用術』セッションのスライドなどを公開します。

フォローアップ

『コーダーとしての価値を高めるウェブ解析活用術』のセッションを務めました井水です。

コーダーさん向けということで、どのような内容だと役立つかとても悩みました。
結局、なんのためにウェブ制作(コーディング)をしているんだっけ?を突き詰めると、事業の成果に貢献するためであってそれ以上でも以下でもないということを改めて感じました。

その中でも重要不可欠なコーダーさんの役割をもっともっと価値の高いものにしつつ、またそれを理解してもら得るように本内容が少しでもヒントになればと思いました。

アンケートでは「GTMを活用しみる」「自分の価値をもっとあげていきたいと思った」「自分のやったことに対してエビデンス(データ)をつけようと思った」など次のアクションに繋がる思いをもっていただけた方が多かったようでとてもうれしく思いました。

以下いただいた質問の回答です。

ITPの影響が気になります

ITP(トラッキング防止機能)により分析へマイナスの影響があるのかという質問でしょうか?
プライバシー保護の問題はますます厳しくなりデータの取得が困難なケースも増えてくるかと思います。
しかし一方でテクノロジーの進化とともに今まで取得できなかったようなユーザーの行動履歴が取得できるケースもあります。
最近では1人のユーザの詳細な動きからインサイトを理解してサイトを改善するという傾向も強くなってきています。
大事なことはビジネスの成果につながるデータは何なのかを見極め、そのデータを取得する方法を考えることです。
例えば、TELクリックの数を取得するにはウェブ上だけでなく実際にコールが鳴った数を記録するなどオフラインでのデータも合わせて活用していくと良いでしょう。

GTMでデータをとったあとデータポータルで視化したほうが良いと思うのですがいかがでしょうか?

データのビジュアル化はとても有効な方法と考えます。
データポータルに限ると日々確認しなければならないような数値や複数名で随時共有すべきデータは特に有効かと思います。
単純に工数(時間)短縮になります。

一方で、月次や年次でデータから課題抽出や施策を考える場合には、パワーポイントなどのツールも含めアウトプットしやすいものを選ぶと良です。

取得するデータの設計はどのようにしてますか?

目標やKPI設計ができてから、取得するデータの設計に移ります。
設計ではまず、
・要件に基づき、導入するツールを決定する
・導入するツールで取得するデータの設計をする
・計測できるように設定する
という流れになります。

「導入するツールで取得するデータの設計をする」の箇所ですが、そもそもどういうデータが取れるんだっけ、というのは理解しておかないといけません。
イベントではファイルのダウンロード数や動画の再生数、電話のクリック数などが取得でき、カスタム定義ではログインの有無、検索結果件数、口コミ数、会員ID、商品詳細の属性情報、スコアの取得などです。
上記も一部ですが、こういった中でKPIに基づく項目(指標)が決まれば、データ取得設計書に落とし込みます。
*データ取得設計書とはどういうデータを取得するか、ページ内のどの箇所か、どうIDを振るかなどを一覧にしたものです。

この辺りの内容は、知識や経験も必要になりなかなか学べる媒体もすくないですが、本気で取り組む方には「提案型ウェブアナリスト養成講座(https://happyanalytics.co.jp/schoolpbwa/)」がオススメです。

最後に

データを活用したマーケティングは今後ますます加速していきます。
その中でコーダーさんに求められるものは、これまで以上に売上につながる部分が重要視されていくでしょう。
これに応えられるコーダーさんとそうでない方では、もしかすると今後大きな価値の差ができてしまうかもしれません。
今回のセッションが少しでも皆さまの価値向上につながるきっかけになっていただけると幸いです。

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2019年、CSS Niteでは49回の関連イベントを通して123セッションが行われました。その中からベスト・セッション+αを選びました。

2010年から2019年のベスト・セッション