CSS Nite LP37フォローアップ(6)益子 貴寛さん(サイバーガーデン)

2014年8月16日(土)ベルサール九段 イベントホールで開催したCSS Nite LP37 「選ばれるECサイト」のフォローアップとして、益子 貴寛さん(サイバーガーデン)の『ECサイトのメールマガジン10の法則』セッションのスライドなどをシェアします。

フォローアップ(セミナー終了直後の情報です)

配信、タイトル、本文、洗練の観点から、ECサイトのメールマガジンをよくする10個のポイントを解説しました。

消費者の気持ちを理解しようと努めたり、よいコピーを考えるスキル、文章を書くスキルを磨くことも、当然、根っこの部分として大切です。

このあたりは、なかなか一朝一夕にはいかず、ふだんの心がけによりますので、メールマガジンの具体的な改善は改善としてきちんと行いつつ、社内やスタッフで意識合わせをしましょう。

みなさんからいただいた「+1」、楽しく読みました。

取りまとめたテキストファイルを共有します。一応、配信、タイトル、本文、洗練に分類してあります。おまけで、2014年7月6日(日)に開催した札幌版の「+1」も共有します。

メルマガの監修をしていて思うのが、ショップ(書き手)の立場で考えるとけっこう近視眼になりがちで、消費者(読み手)の立場で考えると諦観が勝ってしまいがちなことです。ここがむずかしいところで、ショップとしては、はじめからムリと考えずに工夫の余地を探ったり、気持ちを高めてメールをつづることが大切です。

また、いただいたアイデアにもありましたが、「読者へのこういうキャンペーンを考えました」「こういう割引を用意しましょう」といった提案によって、メールマガジンだけにとどまらないよい影響が、関係者にもたらされると考えます。

ぜひ、「冷静と情熱のあいだ」でバランスポイントを見出しながら、前向きに取り組んでいきましょう!

告知など

サイバーガーデンbizで、コピーライティングなどの少人数制の講座をたびたび開催しています。興味のある方は、ぜひご参加ください。

質問への回答

アンケートの質問に回答いたします。

Q:ワン・トゥー・ワンの個別対応とは、具体的にどういうことですか? セグメントで活用ということでしょうか?

A:セグメントではなく、文字どおり「1対1」で対応することです。その人にマッチした案内を送る、という感じです(購買履歴やサービス利用履歴をもとに、個別にお知らせする)。

リアルの世界では珍しいことではなく、たとえばディーラーで車を購入すると、その人に合ったタイミングで、1か月や3か月の無料点検、法定一年点検や車検の案内ハガキが来ます。

顧客へのダイレクトな役立ち、という面もありつつ、短期的にはエンジンオイルや消耗品の交換、車検サポートでお金を落としてもらうこと、中長期的には関係維持やブランディングにつなげる、ということでしょう。

薄利多売のショップでは、本格的なCRMを導入していないとむずかしいと思いますが、高額の商品であればあるほど、小川さんがおっしゃった「顧客」から「個客」の発想のもとで、ちょっと手間がかかるとしても、きめ細かく対応する意味があると考えます。

Q:自分が好んで読むメルマガは、うまくくだけた文体なのに、自分では本来のキャラクター以外になりきれません。自分以外のキャラで無理やり書いたものでも、人の心に響きますか?

A:たしかに、向き不向きはあると思います。キャラクター設定は、別の「だれか」や「なにか」になるのをおもしろがれることが大切で、変身願望がない人には向かないかもしれません。向き不向きを超えるために、キャラクターやペルソナを関係者できちんと検討し、「像」や「大義名分」をつくったうえで担当者が取り組むことが、ひとつの解決策かなと思います。

だれでも、男、女、夫、妻、父、母、親、子、孫、友だち、恋人、上司、部下、同僚、○○好き、○○嫌いなど、たくさんのキャラクターを抱えて生きています。「こうなれたら」という理想像や、「こういうことをしてみたい」という願望もあるでしょう。これらは、とても大切な引き出しです。

「人の心に響くかどうか」は結果であり、仕事である以上、工夫を重ねながら追求していくもの、という気持ちで取り組んでいただけたらと思います。

Q:HTMLメールのスマートフォン最適化、パソコンとスマホの切り替えなど、解決法はありますか?

A:ひとまず、こちらが参考になります。
http://matome.naver.jp/odai/2138484596774522101

こもりまさあきさんが、このような電子書籍を出しています。
https://leanpub.com/responsive-email-design

顧客の想定環境として、もし許せば、レスポンシブHTMLメールを配信するのもアリだと思います。現状、わたしが関わっているメールマガジンでは、ほかの多くのショップと同じように、安全のためにテーブルレイアウトで組んでいます。トレンドとしては、ひとつひとつの情報要素を大きくし、スマホでも見やすいように工夫しているところが増えています。

HTMLメールだけを担当している人はあまりいないと思うので(業務の一部に過ぎないので)、個人的な感覚でいえば、あまりつくり込まずに、画像の「切った貼った」でだいたい済むようにするのが(あえていえば、かんたんなランディングページっぽいつくりが)現実的な気がします。

ビデオ

2019年、CSS Niteでは49回の関連イベントを通して123セッションが行われました。その中からベスト・セッション+αを選びました。

2010年から2019年のベスト・セッション